「セレモニー!」
祝!成人のみなさん!
とかハートウォーミングなこと言うわけないでしょ!アホか!
めでたくもクソもないわ!
成人式?死を刻むカウントダウンセレモニーなんだよ!それは!
大体ね、猫も杓子もめでたいわー、めでたいわー、とか言うからつけあがる。
新成人、つけあがる。
何がめでたいものか。
あんなもん、メシ食って、ウンコして、適当に呼吸しとけば誰だって訪れるっつー話。
松屋の飯にみそ汁が付いてくるってことより確定的な事実。
大体、式に臨んで新成人としての自覚を持ってもらうために…ゴニョゴニョ…
とか言ってるそこのハゲ頭。髪生やしてから出直したまえ。
いやな、例えば新成人としての自覚を持ってもらおうと思うなら、もっと違うアプローチを取れ、と言
いたい。毎年毎年同じような式をしてだな、同じようなハプニングを起こさせてだな、同じようにマ
スコミに踊ってだな、もう見てらんない。いいとものテレフォンショッキングの「エーッ」て声よりマンネ
リ。
だからさぁ、もっとやり方を変えてだね、本当に新成人に成人たる自覚を持って欲しいなら、シビア
にいこうよ、シビアに。
まず、市長が壇上に立つ。ここまではいい。
で、次の言葉。
「新成人のみなさん、おめでとうございます!」
はい、ストップ。とりあえず止めて。ハゲ頭はアデランスイヴモアしてからもう一度、な。
だからめでたくないんだって。そこを履き違えないで。
だって、そうじゃないですか。日本の将来とか、世界情勢とか、もうお先真っ暗。
それなのに、何がめでたいことか。
だからね、市長は壇上に立ったらまず
「新成人の皆さん、ご愁傷さまでした…」
これ!これだね!これが一番ベターでベスト。
で、「え?」って顔した新成人に向かって
「たまり溜まった日本の赤字、これはもうどうしようもないです。
バブルのツケとも言える、負の遺産、これもどうしようもないです。
僕らも何とかしたかった。
でもできなかった。
ていうか、まあ、もうすぐ普通に定年して、普通に老後迎えて、普通に闘病して、普通に死にま
すからね、我々首脳陣は。
だから、まあ、そういう負の遺産は、君たちに丸投げしちゃいます。メンゴ!
で、まあ消費税なんかは、君たちが家庭を持つ頃には、うーんどうだろう、20%くらいにはなって
るんじゃないかなぁ。ぶっちゃけキツイよね。でもこうしないと、赤字が解消されないんだ。
で、年金ね。今色々言われてるみたいだけど、まあたぶん君たちの取り分はないって。
諦めて。メンゴ!
そういう訳で、君たちも新成人としてこれから社会に出るわけだけど、そういう真っ暗な未来が待
ってますけど、せいぜい頑張ったらいいんじゃないかな。ホントご愁傷様。メンゴ!」
な?引き締まるべ?
暴れてる新成人の手もピタリと止まる。もしかしたら泣くかもしれんね。
玉虫色のことばかり言う行政、そろそろ立ち上がれ。
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